桜色のブログ

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【拝観情報&アクセス】銀閣寺こと東山慈照寺の歴史や見所、銀箔の謎は??

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超メジャー寺ながら、渋ーい風情がとっても気になる銀閣寺。

そもそも、「銀色じゃないのになんで銀閣寺なんだろう」って思いませんか❓❓

そんな銀閣寺の歴史や見所、はたして銀色だった時代はあったのか?などなど、どんなお寺なのか、見ていきたいと思います! 

 

   

銀閣寺とは?

銀閣寺は俗称で、正式名称は「東山慈照寺」

臨済宗相国寺派の禅寺。

1482年(文明14年)室町幕府8代将軍・足利義政が山荘として造営をはじめました。

義政が亡くなったのち、遺言により禅寺となり、義政の法号・慈照院にちなんで「慈照寺」と名付けられました。

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華麗な金閣寺が、貴族的で豪華絢爛たる北山文化の象徴であるのに対し、簡素な美しさの銀閣寺は、武家・公家・禅僧らの文化が融合した東山文化を象徴する建築です。

 

 

金閣寺に対して、慈照寺が銀閣寺と呼ばれるようになったのは江戸時代のことです。

<創建当初は銀箔が貼られていたが時を経てはがれてしまった>という説もありましたが、これまでに銀箔が貼られた形跡はないことが科学的に明らかになっています。

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1994年(平成6年)に「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。

銀閣寺では、今に続く日本文化に大きな影響を与えた、詫び・寂びや幽玄美の世界を見ことができます。

拝観情報

【拝観料】
大人・高校生:500円
小・中学生:300円
(団体扱いはありません)

【拝観時間】
夏季(3/15~11/30)午前8:30 ~ 午後5:00
冬季(12/1~ 3/14) 午前9:00 ~ 午後4:30 

 

京都駅からのアクセス

<バス>
京都市バス「銀閣寺前」下車 徒歩5分
または「銀閣寺道」下車 徒歩10分

<電車>
地下鉄烏丸線「今出川」駅→市バス「烏丸今出川」→「銀閣寺道」下車

京都駅から「銀閣寺前」「銀閣寺道」までは、30分~45分くらいです。

それだけ乗っても市バスの料金は、一律230円!!

お得な一日乗車券もあります。

京都観光はバスが便利ですが、時期によっては渋滞で目的地になかなかたどり着けないこともあるので、様子を見て電車もうまく使っていくといいかもしれません。

 

 

銀閣寺を散策

哲学の道から賑やかな参道を歩いていくと、銀閣寺に到着。

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1952年(昭和27年)に、庭園が特別史跡および特別名勝に指定されました。

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境内図。かなり広そうです。

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総門をくぐります。

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入ってすぐのところに立派な松の木が。五葉の松というのですね。

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落ち着いた佇まいです。

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砂の上に平べったい石のようなものが。
小雨が降っていましたが☔、雨の銀閣寺もしっとりとしていいものです。

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こちらが銀閣寺として知られる国宝・観音殿

黒漆塗りの木造建築で、呼称の通りの銀色の寺ではありません。

これには、

・当初は銀箔を貼る予定だったが、財政事情のためできなかった説

・当初は銀箔を貼る予定だったが、その前に義政公が亡くなってしまった説

・外壁の黒漆が日光の加減で銀色に輝いて見えた説

などの説がありますが、真相は謎に包まれています。

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室町期を代表する楼閣庭園建築物
今でいう二階建ての造りになっています。
一階は書院造りで住宅風の「心空殿」、二階は観音堂を祀る仏堂の「潮音閣」です。

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富士山型🗻?プリン型🍮?の砂でできた山。

東山から昇る月を眺めるために造られたといわれる向月台です。

この上でお月見🎑する人を想像すると、なんだか不思議というかちょっとシュール。

でも、いい気分だろうなあ🌕。

造られたのが江戸時代後期ということなので、義政公がここでお月見していたわけではないのですね。

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白砂で作られた銀沙灘

向月台と同じくお月見🎑の仕掛けの一つで、砂に描かれているのは月光を反射させるための模様だといわれています。

どれだけ月を美しく見ることにこだわりがあったんだΣ(・□・;)。

向月台と同じく江戸時代後期の作ですが、いずれも、どういう意図で作られたのか、詳しいことはわかっていません。

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白砂の向こうに松。

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昼でも十分美しいですが、月夜🌛に見るとどうなるのか気になるところです。

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銀沙灘と本堂。

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国宝の東求堂

観音殿と共に造営当時の建築です。檜皮葺きの現存する最古の書院造りです。

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庭園の中心にある錦鏡池。石橋が架けられています。

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池の中の岩に「大内石」の札が建てられていました。

大内石という種類の石? それとも産地が大石? と思いきや、守護大名の大石氏から贈られた石なのだとか。

何で石を?? と思いますが、義政公が東山山荘を作り始めたのが応仁の乱の直後だったため、建築資材の調達が困難で、多くの大名や寺院に木材や石を献納させたのだそうです。

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応仁の乱の直後で人々が疲弊していた中で建設を始め、税や労役を課したため、義政公のイメージは相当悪くなってしまったたらしいです。

そりゃそうですよね(-_-;)。

世襲制だと政治に向いている人が上に立つとは限らないので、当時の下の人たちは大変だったことでしょう💧。

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池と松と後ろにそびえる多様な木々が壮観です!!

義政公は、将軍としての資質は無かったというか、特に何もしなかった印象ですが、芸術分野には優れた才覚があり、文化面では大きな影響を残しましたね。

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千代の槇という樹齢五百年の松の木がありました。

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苔との一体感が美しいです。

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洗月泉の札。泉があるのかと思いきや・・。

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滝でした!

滝というには小さいのですが、かえって風情があります。

小銭がたくさん投げ込まれていて、それが光って綺麗でした。

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庭側から見る向月台。

やっぱり目を引きますね。

なんだか砂の山を本気で綺麗に作った!という感じがして遊び心を感じます。

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苔が!!美しすぎる・・。

苔の庭が好きなので、たまらないものがあります。

苔寺で知られる西芳寺を模して作られた庭なのだそうです。

今回、銀閣寺に来たかった理由の一つが、庭だったので、本当に良かったです。

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美しい竹林。

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展望所からの眺め。
上からみる銀閣は、緑に囲まれていますね。黒と緑のコントラストが美しいです。

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少し色付いている木もありました。紅葉すると、また全然違う景色になりそうです🍁。頑張って登る価値ありです!

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芸術的な紅葉。絵のような枝ぶりです。

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紅葉と銀閣寺。

実際に銀色だったらどんな感じになっていたんでしょう?

子供の頃は「なんで銀閣寺といいながら銀色じゃないのだ??金閣寺は金色なのに。」と、なんだか残念な寺とか思っていたこともありました💦。

すみませんm(__)m。

今となっては、この渋さがたまらない魅力ですね。

銀閣寺に惹かれる日本人は多いのではないかと思いますが、このしみじみと感じ入るような美意識は、日本文化の大元という気がします。

今まであまり深く考えたことがなかったですが、東山文化が生まれなければ、日本人の感性もだいぶ違っていたのかもしれませんね。