桜色のブログ

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【岩手・平泉旅行】世界遺産・毛越寺庭園の浄土感が凄かった

中尊寺の境内でわんこそばを頂き、お腹もいっぱいになったところで、もうひとつ行きたかった世界遺産・毛越寺へ向かいましょう💨。

毛越寺は「もうつうじ」と読みますが、普通、“越”の字は“つう”とは読みませんよね。

最初は“おつ”という読み方で、もうおつじ→もうつじ→もうつうじと変化したらしいです。 

 

  

アクセス

毛越寺へ向かうには、観光地を巡回する『るんるんバス』で行くのが便利です🚌。

1回の乗車が150円、乗り放題の1日フリー乗車券が400円です。

中尊寺から毛越寺へ向かう場合は、一度平泉駅に戻らないといけませんが、平泉駅からは3分程とあっという間に到着です。

毛越寺の停留所で下車してすぐです。

 

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毛越寺とは?

毛越寺は、平安時代初期の850年(嘉祥3年)慈覚大師円仁が開山し、藤原氏二代基衡から三代秀衡の時代に多くの伽藍や庭園が造営されました。

往時には中尊寺をしのぐほどの規模で「吾朝無双」(我が国に並ぶものがない)と言われるほど立派なものでした。

しかし、奥州藤原氏滅亡後、度重なる火災ですべての建物が焼失してしまいました。

大泉が池を中心とする浄土庭園は、発掘調査に基づき整備されたもので、平安時代の庭園造り秘伝書『作庭記』に忠実に造られました。

国の特別史跡・特別名勝にも指定されており、このように二重指定を受けているものは全国でも9例しかありません。

2011年(平成23年)世界遺産に登録されました。

 

  

毛越寺を散策

 

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まずは本堂でお参りします。

本尊は薬師如来

慈覚大師が東北巡遊のおり、霧に覆われ歩けなくなると、足元に白鹿の毛が落ちていているのを見つけ、辿っていくとうずくまる白鹿にたどり着くが、白鹿は消えて、老人が現れ、「この地に堂を建てて霊場にせよ」と告げた。

この老人こそ薬師如来の化身と感じ、堂を建立したという言い伝えです。

特に健康祈願・當病平癒にご利益があるそうです。

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こちらが境内の見取り図。広っ😲!!

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浄土庭園をのんびり散歩します。
中央に大泉が池があり、その周りを歩いていきます。
広々として、見晴らしの良い庭園です。

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大泉が池に龍のような形の船が浮かんでいました。

この船、龍頭鷁首船(りゅうとうげきしゅせん)というそうです。

船首に龍と鷁をあしらった2隻で1対の船で、左側が龍、右側が鷁。

鷁は、想像上の白い大型の水鳥で、船の守り神なのだそう。

すごく、浄土っぽい感じがします!

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つつじの花が咲いていました。
6月下旬から7月初旬くらいの時期には、あやめ祭りが開催され、300種、3万株の花菖蒲が咲き誇るとか。ぜひ、その時期にも来てみたいものです!

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高い木々が並んでいました🌳🌳。空気がとっても清々しいです(´▽`) 。

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思わず駆け出したくなるような広さ。

庭園内には、松尾芭蕉の句碑があります。

1689年(元禄2年)にこの地を訪れた松尾芭蕉が、悲運の義経をしのび、

「夏草や 兵どもが 夢の跡」

と詠みました。

あの有名な句は、ここで詠まれたんですね!

芭蕉さんの俳句は、俳句に詳しくなくても聞いたことのある句が多くありますが、その中でもこの句はしみじみと、印象に残っている一句でした。 

 

 

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大泉が池に水を引き入れるために造られた遣水という水路。

この遣水は、発掘調査中に当時の姿のままに発見されたもので、平安時代の遺構としては唯一のもの。凄いですね!!歴史のロマンを感じます。

新緑の時期には、遣水に盃を浮かべ、流れに合わせて和歌を詠む『曲水の宴』という行事が催されます。

男性は衣冠、狩衣、女性は袿、十二単等など、当時の装束をまとい、平安時代の優雅な歌遊びが再現されます。なんとも、優雅ですね~。

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正面から見た龍の船。

てっきり乗ることはできないのかと思っていましたが、お祭りの時には人を乗せて池を渡るのだそうです。 

中尊寺に続き、毛越寺の浄土庭園も、奥州藤原氏がこの地に極楽浄土を築こうとした思いが感じられます。

藤原氏代々のみなさん、21世紀には、たくさんの人がこの地に訪れていますよ~!